負担なし!「墓じまい」と「散骨」で始まる新しい家族の形
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「墓じまい」と「散骨」は、「後継者問題」「維持費問題」を解決してくれる現代のライフスタイルに沿った近年注目の新しい供養の形です。従来のお墓をかまえて供養するスタイルは現代の核家族化したライフスタイルの中では「後継者問題」「維持費問題」などで大きな負担を強いられるからです。
「墓じまい」長年守り続けてきた家のお墓を整理すること、遺骨を自然に返すことを「散骨」といい、現代のライフスタイルに合った供養方法として、多くの人に選ばれています。ここでは、この二つのプロセスがどのように関わり、どんな意味を持つのか?
また、「墓じまい」と「散骨」を選ぶ理由、メリットやデメリットなどについて解説していきます。
「墓じまい」はお墓を整理し撤去すること、その背景に潜む少子化問題
「墓じまい」とは、長年守り続けてきた家のお墓を整理し、撤去することを指します。近年、少子化やライフスタイルの変化に伴い、後継者がいない、もしくは維持が難しい状況が増え、墓じまいを選ぶ家族が増えています。
ここ10年近くの総務省の統計データーを見てみると「墓じまい」を行い、物理的にお墓から離れた供養の形として「散骨」を選ぶ人が増加しています。

筆者の知り合いの老夫婦でも、旦那様がなくなりお子様はいらっしゃったのですが、あとの負担をかけたくないという理由から「海洋散骨」をされました。サラリーマン時代は都内に住まわれていて、リタイヤしてからは海が好きで海辺のリゾートマンションに移住されました。
海釣りが趣味で毎朝夫婦2人で海辺を散歩するのが日課だったそうです。このように子孫に負担をかけたくないという理由からご本人が生前から希望して「墓じまい」を行い「散骨」という選択肢をされるという方もいらっしゃいます。
「散骨」とは故人の遺骨を自然に返す供養方法その種類とメリット
「散骨」は、故人の遺骨を自然に返す供養方法です。海や山、森林などの自然の一部に遺骨を撒くことで、故人が永遠に自然と一体となる感覚を得られます。
◆散骨の種類とその内容の一覧表
散骨の種類 | 散骨内容 |
---|---|
![]() 海洋散骨 | 海に遺骨を撒く方法で、自由で広がりのある供養が可能です。 |
![]() 山林散骨 | 緑豊かな場所に散骨し、故人が自然と共に生きる象徴として選ばれます。 |
「墓じまい」と「散骨」は現代のライフスタイルによる因果関係の結果
「墓じまい」をする理由の多くが、お墓の維持が困難であること.。また、後継者がいないことにあります。その結果、「散骨」のような新しい供養方法が選ばれるようになったという背景があります。「墓じまい」と「散骨」この両者は現代のライフスタイルに適応した供養の形として、密接な関係があります。
「墓じまい」と「散骨」を選ぶ5つ理由
後継者がいなくて困っている
少子化や核家族化の影響で、将来お墓を守る人がいないという理由から、墓じまいを選ぶ人が増えています。先ほどお話した筆者の知人もこの理由から「海洋散骨」という形にした一人です。
お墓の維持費が負担になっている
お墓の年間維持費は、お墓の種類、立地、管理方法、墓石の種類などによって大きく異なります。例えば以下の表はお墓の種類別に見た年間維持費の一例です。
◆お墓の年間維持費の一般例比較表
お墓の種類 | 項目 | 費用(一般的目安) |
---|---|---|
霊園墓 | 管理費 | 年間3万円~10万円 |
寺院墓 | 納骨料 | 一括または分割で支払い |
家族墓 | 管理費 | 年間5万円~15万円 |
納骨堂 | 管理費 | 年間1万円~5万円 |
お墓の管理費用や遠方までの移動費が負担になり、シンプルな供養を求める声が多いのです。
遠方に住んでいてお墓参りが難しい
都市部で暮らす現代人にとって、故郷のお墓を定期的に訪れるのは難しいことがあります。
故人の想いを自然の中で感じたい
自然の中で故人とつながる感覚が得られる散骨は、心の癒しを求める人々に支持されています。
シンプルで自由な供養をしたい
伝統的な儀式よりも、故人の個性を尊重した自由な供養を求める人が増えています。
「墓じまい」と「散骨」までの3つ手続きと流れ
墓じまいの手続き
墓地の管理者(お寺の場合であればお寺さん)に相談し、役所への届け出や、お墓の撤去工事を依頼する。
散骨の手続き
適切な業者に依頼し、法律や条例に従った場所で散骨を行なう。(散骨は厚生労働省の散骨に関するガイドラインに沿って専門業者が行う必要があります)
必要な専門知識がいる書類の準備やそれにかかる費用の準備
墓じまいや散骨には、改葬許可証など法律に関する知識や宗教的な知識や慣習も必要となってきます。書類は1つだけではなく、いろいろな提出書類がありますのですべてをご自身で行おうとするととても負担が大きいです。
◆千葉県千葉市の改葬許可申請書のサンプル

専門の業者に依頼するなど準備書類や費用のことも考えておかなくてはいけません。次は「墓じまい」を行い「散骨」をするメリットとデメリットについて解説します。
「墓じまい」「散骨」のメリットは、後継者に負担をかけず維持費が不要だということ
一番のメリットは、散骨の儀式が終了以降、維持費が不要だという事です。お墓を維持していく費用を考えるとこの部分は大きなウエイトを占めています。維持費は自分だけではなく後継者にも負担をかけることになります。
子孫に維持費の負担をかけないという点からも「墓じまい」と「散骨」を考えるというのは利点になります。そのほかにはライフスタイルに合わせた自由な供養ができるという点や故人の想いを自然の中で感じられるという様な利点もあります。
「墓じまい」「散骨」のデメリットは、法律や規制があり宗教観との相違でトラブルになることもある
埋葬は墓地で行うと定められていますが「散骨」は明確に禁止されていません。そのため、散骨は違法ではありません。しかしいくつかの注意点があります。
◆散骨を規制している自治体一覧表
散骨を規制している自治体 | 自治体の参考文献 |
---|---|
北海道長沼町 | 参考:長沼町手例会「樹木葬、散骨場」造成にかかる法規制等に関する要望意見書採択の陳情 |
北海道七飯町 | 参考:七飯町の葬法に関する要綱 |
北海道岩見沢市 | 参考:岩見沢市における散骨の適正化に関する条例 |
長野県諏訪市 | 参考:諏訪市墓地等の経営の許可等に関する条例 |
埼玉県秩父市 | 参考:秩父市公式サイト「散骨行為の規制について」 |
静岡県御殿場市 | 参考:一般財団法人 地方自治研究機構調べ「御殿場市散骨場の経営の許可等に関する条例」 |
静岡県熱海市 | 参考:熱海市公式サイト「熱海市海洋散骨事業ガイドライン策定」 |
静岡県伊東市 | 参考:伊東市公式サイト「伊東市における海洋散骨に係る指針」の制定について |
上記一覧表にあるように各自治体ごとに規制があります。散骨を希望する場合は、法律的知識のある専門業者への依頼が必要です。
宗教観との相違という点でもトラブルが起こる原因となります。仏教では、一般的に遺骨を納骨するという考え方があり散骨は必ずしも受け入れられない場合があります。 神道でも遺骨を土に返すという考え方があります。
キリスト教では、埋葬が一般的であり、散骨はあまり行われません。このように散骨に対する考え方は宗派によって異なるという事もデメリットの1つです。新しい供養の仕方という点で家族の中で、散骨に賛成と反対に分かれ、意見が対立することがあります。
また、宗教団体によっては、散骨を認めない場合があり宗教団体からの反対を受けることもあります。このように周囲の理解を得られないケースがあるというのもデメリットとなります。
「墓じまい」「散骨」の体験談紹介

海が好きだった父のために海洋散骨を選択
父は生前、海が大好きで、よく釣りや海水浴に出かけていました。お墓を作ることも考えましたが、父の希望もあり、遺骨を海に還すことに海洋散骨を行った日は晴天で、家族全員で船に乗り、父の好きだった海に撒きました。 まるで父が海と一緒に自由になったような感覚を受けました。

山の中の自然散骨で故人を偲ぶ
妻が生前、山登りが趣味で、自然の中で時間を大切にしていました。そこで、彼女が亡くなった後、山林散骨を行ってみました。緑豊かな山中で、遺骨を撒いた瞬間、彼女が自然の一部として永遠に生き続けるような気がしました。

実家のお墓が遠すぎるため、シンプルな供養を選択
実家のお墓は遠方にあり、なかなか頻繁にお墓参りができませんでした。父が亡くなった際、維持費やお墓の手間を考え、家族で散骨を選びましょう「した。散骨を選んだことで、費用の心配もなく、父の魂が自然に還ることに満足しています。

自然を愛した両親に海と山両方で散骨
両親は自然が好きで、山と海を愛していました。私たち家族はそれを尊重し、遺骨の一部を山に、一部を海に撒いて、愛した場所に還ってもらいました。自然とともにあるという感覚が心に深く残り、家族が癒されました。
「墓じまい」「散骨」まとめ
「墓じまい」と「散骨」は現代のライフスタイルに適した供養方法です。 自然に還り、家族に負担をかけず、故人を心から偲ぶことができる供養方法として、多くの人に選ばれています。適切な手続きとご理解を得た上で、後悔のない選択をしましょう。

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