改葬とは、お墓に埋葬されている遺骨を別の場所に移すこと
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「改葬」はお墓に埋葬されている遺骨を、別の場所に移すことです。その一連の工程の中に「墓じまい」は含まれます。墓石を取り除き、墓地を元の状態に戻して使用権を返上することが「墓じまい」です。
そして新しい遺骨を納める場所を整えるまでの一連作業のことを「改葬」というのです。ここ10年程、この改葬を行う人たちが増えています。筆者が総務省統計局「独立行政法人統計センター」集計データーで、過去10年全国で行われた改葬に関してのデーターを調べてみると毎年その数が増えていることがわかりました。
以下はその集計データーとなります。
◆総務省統計局「独立行政法人統計センター」集計データーより

グラフからもわかる通り、平成25年では88,397件だったところが、令和4年では151,076件に増加しています。実に1.7倍近く改葬する人たちが増えていることがわかります。では、なぜ今改葬する人々が増えているのかその理由を解説していきます。
墓じまい(改葬)の理由は、大きく2つの原因から
改葬を行う理由は大きく分けて5つほどあります。しかし多くの場合、お墓を守っていた人が死亡したり、高齢化で通えなくなる。また、遠く離れた場所にあり訪れるのに困難が生じるようになった。このような理由が多いのです。
◆改葬をする原因と理由の一覧表
原因 | 理由 |
お墓の老朽化 | お墓が老朽化し、倒壊の危険性がある |
遠隔地にあるお墓の管理が困難 | 遠く離れた場所にあるお墓の管理が難しく、手入れが行き届かない |
家族構成の変化 | 家族構成の変化により、従来のお墓を継承することが難しくなった |
永代供養への移転 | お墓の管理が負担にり永代供養墓に移す |
散骨 | 遺骨を自然に還したい場合に、散骨する場合。 |
では改装を考えた時にお墓を取り払い簡単に改葬できるかといえばそうではないのです。次に改葬するにはどんなことが必要か簡単に見ていきます。
改葬には4つの手続きが必要です
改葬は、法律で定められた手続きが必要です。主な手続きは4つほどあり以下の通りです。
改葬許可申請
住んでいる市区町村役所に改葬許可申請を行います。筆者が調べてみたところ改葬許可申請は各自治体により用紙が異なります。以下は東京都目黒区における改葬許可申請書記入例です。
◆改葬許可申請書類の記入例

各自治体が発行している改葬許可申請書を取り寄せ作成することが必要になります。
墓地の管理者の同意
現在の墓地の管理者の同意を得ます。お寺にお墓がある場合、墓地管理者はお寺となります。檀家としてお寺さんと深くかかわっている場合はトラブルにならない様、事前に良く相談し理解しておいてもらう必要もあります。なぜなら墓じまいの際には、墓地の管理者から改葬許可証の発行を受ける必要があるからです。
遺骨の搬送
許可が下りたら、専門業者に依頼し、遺骨を新しい墓地へ搬送します。直接ご自分で運ぶか、運送業者などに委託するかなどの方法があります。
新しい墓地の手続き
新しい墓地の手続きを行います。この場合はご自分が通うのに通いやすい距離に墓地を移される方がほとんどです。中には散骨をして供養することで永代供養とする方々もおられます。
改葬に関する3つの注意点
改葬、墓じまいをするにあたっては大きな3つの注意点があります。「費用」「期間」「業者選び」です。筆者が口コミ情報や実際に経験した方々から聞いたところでは、手続きに時間がかかることが大きな精神的負担だと聞きました。
◆改葬に関する3つの注意点一覧表
費 用 | 改葬には、手続き費用、搬送費用、新しい墓地の費用など、様々な費用負担があります。 |
期 間 | 手続きに時間がかかる場合があります。 |
専門業者への依頼 | 法律や手続きが複雑なため、専門業者に依頼することがベスト。 |
費用は誰が負担するのか、手続きの詳細も把握しておきたいところ。また、法律上の細かい手続等が必要になりますから専門業者に依頼するのがおススメです。
改葬、墓じまいのまとめ
改葬は、お墓に関する様々な事情の変化に対応するための方法の一つです。改葬を検討する際は、事前にしっかりと情報収集を行い、専門家にご相談することをおすすめします。

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